「酒なんて好きな人たちと楽しく飲めればいいから銘柄とか知らない」「知ってるとモテる酒が知りたいのであってそんなガチの酒を知りたいわけじゃない」みたいな人は生きていく上で特に知る必要がない酒だけど、人生を豊かにするにはいい酒だと思う。
まぁそのへんは、北陸人だから基本的に吝いくせに酒には割と惜しみなく投資するわたしに任せてくれたまえよ。ただしフランスと東欧・北欧びいきだから、スコットランドやアメリカ好きな人はたぶん回れ右のほうがいいんだぜ。
ドゥラモット ブリュット ブラン・ド・ブラン

フルボトル1万円弱のスパークリングワインですが、これは紛れもなく本物。ブランディング効果で値付けが高くなった部類のシャンパンなんぞより確実にコストパフォーマンスがいいです。
泡が細かく繊細な味わいもありながらしっかりとした熟成感もあるので、スパークリングワインやシャンパンには詳しくない人でも酒好きならきっと唸るはず。
なにせ、このドゥラモットは有名なシャンパン「サロン」の姉妹版です。サロンとは、完璧な仕上がりのぶどうが収穫できた年のみ発売するという幻のブランド。そのサロンのブランドレベルには達しなかったけど出来が良いスパークリングワインを姉妹ブランドで発売する…というセカンドワイン的なポジションが「ドゥラモット」です。
セカンドワインとはいいつつ、ファースト(サロン)は発売されない年のほうが多いといういわば幻のシャンパンなので、主力としての扱いは受けていいらしく。しかしサロンのぶっとんだ値段に比べれば1万弱という値段はめっちゃお手頃。
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シャトリューズ ヴェール 2013 Edition

とにかくシャルトリューズ大好きマンなのですが、2016年はようやく都内某所にあるシャルトリューズにめっちゃ強いバーに行けました。
国内ではほぼ見かけない、その年のハーブの出来によって味わいが変わるビンテージ版のシャルトリューズを試すことができたので、思わずバーで写真を撮らせていただきました(酒飲みとして、オーセンティックなバーでは普段はまず撮らない)。
2016はヴェールっぽいヴェールで特筆すべきレベルとは思わなかったですが、2013はいい感じの華やかさがありました。普段はVEPを愛飲してる(もうなかなか飲めなくなるんだよなぁ…………)人間としてはさすがにVEPのような熟成感がないぶん物足りなさこそありますが、VEPより熟成が浅いからこそ出る軽やかなフローラル感が楽しめるボトルだと思いました。
シャルトリューズ自体がマニアックというか正直不人気な酒なので、あくまで個人的な満足という感じですが、良かったです(こなみかん)。
ラニョーサボラン フロリレージュ 45年
(画像なし)
ここ1~2年はブランデーを勉強中なのですが、個人的に満足度が高かった高級コニャックがこれ。
正直、味でいえばポールジロー35年 (トレラール)とかのほうが上だと思うんですが、ラニョーサボランの最上位ビンテージ?のこいつはとにかく香りがすごい。飲む瞬間に鼻孔から脳をぶち破って突き抜けていくような香りは、今まで飲んだあらゆる酒の中で最も華やかでした。衝撃的。
あとはフラパンのXOとかも華やかで良かったと思うんですが、ラニョーサボランの45はまぁ熟成も深いですしちょっと別格でしたね。
ベルヴェデール ウオッカ

これだけは今年はじめて飲んだわけでなく一周まわって戻ってきた感じ。
ここ1~2年はウオッカにもハマっているのですが、いろいろ試した中で改めてベルヴェデールの偉大さに気づきました。プレミアムウオッカの中でも甘みのある柔らかい部類のウオッカはホワイトバーチなどもあるのですが、ベルヴェデールのほうが自然な甘さというか、あっても嫌ではない甘みだと思います。
「フレーバーとかがついてなくても飲みやすい」部類の中ではシロックと並んでクオリティが高い(グレイグースとかより上)。シロックは爽やかさがあるので3~10月頃に向いていて、ベルヴェデールは寒い時期に飲みたい一品って感じですね。
ただカクテルベースで使っても味が生きないというか、これをベースにカクテルつくる意味はあまり感じないので、普通に冷凍庫で冷やしてストレートで飲むべき。個人的には「美味しいコニャックやシャルトリューズのような甘みのある華やかな酒を飲んだ日のシメに、キンキンに冷えたウオッカを飲む」というのがジャスティスです。そう考えると、わたしはウオッカにはハマるべくしてハマったと思っています。
50mlのミニチュアボトルもあるので、ぜひこっちから試してみてください。意外とウオッカの世界にハマるやも。
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ネミロフ バーチ ウオッカ + キリン 世界のKitchenから Elderflower Sparkling Water
酒飲みの家には炭酸水とジンジャエール(またはジンジャービア)とトニックウォーターが常備してあるものですが、当然ながらフレーバー炭酸水もけっこう試すわけです。
ウィルキンソンのジンジャーエールフレーバー炭酸水とかはまごうことなき神の飲み物でしたが、神の飲み物ゆえに一瞬で売り切れてもう店頭で見かけることもなくなりました。
それに近い扱いかどうかはわかりませんが、世界のキッチンから出てきたエルダーフラワーのスパークリングウォーターは良かった。ハーブティーにハマってた時期があるのですが、エルダーフラワーといえば「薬効はあんまりないけど味はいい」という、ハーブティーとしては身も蓋もない評価でした。フレーバーになった時点で薬効とか関係ないし、味がいいハーブを使ってたらそら炭酸水は美味しくなりますよね(適当)。
数年前にフランスからサンジェルマンというリキュールも出てエルダーフラワーが酒飲みにも認知されてきてますし、売れまくって生産量増えればよいなーと思いました。ただ残念ながらAmazonのレビューを見ると「再販されてから味が劣化した」と複数名に書かれています(2016年末時点)。リキュール好きやハーブティー好きの舌はアテになるのでたぶん間違ってはないんじゃないかと思ってしまいますね…。
(2017年1月追記:新しいやつ飲みました。確かになんか違いますね…)
で、エルダーフラワー的なフローラルな炭酸水を割り材として使うならウオッカの「バーチ」は優秀だと思いました。一応フレーバーウオッカに分類されるらしいですが、「白樺のつぼみと菩提樹のコンビネーション」というオフィシャルの説明通りだと思います。フルーティなフレーバーウオツカだとジュースとかお菓子(ガム)みたいな甘ったるさもあったりしますが、バーチは非常にすっきりしてて爽やか。紅茶ほど甘くないハーブティーみたいな立ち位置で、すっきり飲めてかつ何かで割ってもいいフレーバーウオッカって感じです。
これもミニチュアボトルがあるのでぜひ一度お試しください。