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前 2019-20 シーズンのおさらい

11 勝 5 敗(NFC 西地区 2 位 / プレーオフ第 5 シード)

長年悩む回転ドア OL は改善されず、新人だらけかつ縦しか走れない WR たちがフリーになれず、ウィルソンは持ちすぎるし、ランもパスもデザインが苦手な人が OC をやっているおかげで例年通り被サックを量産。「ウィルソンやカーソンの個人技のおかげで点が取れている」と OC の能力にも疑問が呈される。

D# では「置物」と名高い FS・トンプソンが毎試合のように相手のビッグプレーをお膳立てし、ラン守備最優先で組んだ DL はほとんど相手 QB にプレッシャーをかけられないことからリーグ最弱レベルのパス守備を披露する。と思ったら FS・ディグスを異常なほどのディスカウント価格でトレード獲得でき、ついにキャロルおじいちゃんに見捨てられた置物を撤去してディグスが FS に入った途端にそこそこ改善された。

そんな予想外の幸運もあり、そしてチームに根付く謎の勝負強さ(ウィルソンやロケット、ワグナー・KJ など黄金時代のユニット由来)によって 1 ポゼゲームをことごとく拾い、なんなら圧勝できるゲームまで 1 ポゼ差まで猛追される劇場王としての風格も見せながら、割と最後のほうまで地区優勝と第 1 シードを争う。ただここには嬉しい誤算が一切なかったという感じで主力の故障が続き、RB に関してはデプス 1~3 位が全滅という悲劇にも見舞われて最終的には安定の第 5 シード。プレーオフ GB 戦は何も不思議なことはなくシンプルに力負け。

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攻撃陣のレギュラー選手一覧

QB

Russell Wilson / ラッセル・ウィルソン

9 年目(2012 年 3 巡)

Pass 4,110 yard (66.1% CMP / Rating 106.3)
Run 342 yard (AVG 4.7)

言わずとしれた司令塔。魔法の言葉 "LET RUSS COOK"。今季はようやく時代に即したパスオフェンスになり、いろいろなレシーバー陣を華麗にさばくようになった…といいたいが実際は似たようなスピード派直線ゴリラばっかりなのでシンプルに素材の味を生かしたバーティカル・ロングボムをお出ししています。本来は季節のコース料理の一品としてオルセンや Ursua をもっと使っていきたい。

負けん気の強さとまだ一定のレベルにあるアジリティでとにかく粘ってパスを投げたがるというプレースタイルは賛否両論で、ロジャース・ウィルソン論争でも無理せず投げ捨てるロジャースとよく比較される。ちなみに G+ 解説の森さんは SEA 戦の中継でウィルソンがいいプレーをすると毎回「欠点がないんですよ」「本当にコントロールがいい」「すぐスライディングして怪我のリスクを抑えている」「(自軍のスタメンに)好きな QB を選んでいいと言われたらウィルソンじゃないでしょうか」と一人で気持ちよくなっている。

なお OL のパスプロは今季かなり改善されているのだが、5 秒くらい粘ってもレシーバーが空かないとウィルソンが無駄に粘ってラッセルサック(15yard ロス)され、ドライブが実質終了する。そしてアメフト・NFL 全体というよりウィルソンを追いかけてる程度のライトなファンからは「ウィルソンに時間を与えられない OL が悪い」と言われてしまう熱い風評被害が起きている。SEA ファンのブロガーはシャムさんとはなさんがおすすめです。

Geno Smith / ジーノ・スミス

8 年目(2013 年 2 巡で NYJ→いろいろ経て SEA)

勝負強いチームと言われる SEA の中で不動のバックアップの地位を築いた男。なぜかといえばコイントスが鬼のように強い。

なぜ強いかといえば魔法の言葉 "HAILS" と唱えることでコインがどっちを向いても勝ったことにできるからである。このエピソードトークはたぶんシアトルの居酒屋・バーで 500 万回くらい語られている。どっちも "HAILS" っていうからコイントスが始まらないというミニコントを延々見せられる女の子や店員がげんなりしてそう。

RB

Chris Carson / クリストファー・カーソン

4 年目(2017 年 7 巡)
Run 1,230 yard (AVG 4.4)
Rec 266 yard (AVG 7.2) 7 Fumble

DB はおろか LB も吹っ飛ばす、ビーストモード 2.0 と称されるパワーバック。本家ビーストと同じく非常に控えめな性格で、タッチダウンを決めても本家のように「まぁまぁ落ち着きたまえ」とジェスチャーする。

そんな感じで強キャラ感あふれる活躍を見せていたが、昨季はボールセキュリティという致命的な弱点が見つかりファンブルを連発。終盤にはボージョレ並の風物詩となった故障でのシーズンエンドと、「過小評価って言われるけど過小評価されるだけの理由があるんだよなぁ」と思わされる一年に。

首脳陣も今季が "Prove it" Year としているのか契約延長はなく、試されているシーズンとなったが、今季はもう露骨にボールを大事に抱えているので泣けてくる。それでも偶然なのか「ここでファンブルしたら終わる」という場面ではベテランのハイドを使ってたりしていた。正しい。

ちなみにウィルソン大好き芸人こと G+ 解説の森さん(※東大アメフト部 HC)は「カーソンも突撃だけではなくホールを見つける技術やレシーブ、パスプロとすべてにおいて能力が高いんですよ」と、このウィルソンの相方を絶賛している。

Carlos Hyde / カルロス・ハイド

7 年目(2014 年 2 巡で SF →各地を旅して FA 加入)
Run 1070 yard (AVG 4.4)
Rec 42 yard (AVG 4.2)
4 Fumble

アフロの QB がいなくなり、低迷期に入った SF で PA パスの援護がなくても孤軍奮闘してパワーランを見せていた孤高のエース。回転ドアと化した OL によってランもパスも何かやる前に潰されてしまう状態の SEA との試合はそれはそれはひどいものとなり、ダグ・ボルドウィンは試合後に自身の Twitter で "Ugly" と投稿した。きっとロッカールームではその頃の思い出話で盛り上がっていることでしょう。

パワーランナーではあるがスピードがないため一発はなく、パスプロに不安があり実はファンブル癖のあるタイプという、悪い選手ではないのだが言ってしまえばカーソンのやや下位互換。カーソンに対して「そんなこと言ってもどうせアタシを裏切って故障離脱するんでしょ!?」と信用しきれていない乙女シュナイダーがもう露骨にキープしている新しい恋人候補みたいな存在。カーソンが今季終了したら「うちのエースはハイドくんしかいない!」と宣言する準備はできている。

Rashaad Penny / ラシャード・ペニー

3 年目(2018 年 1 巡)
Run 370 yard (AVG 4.9)
Rec 83 yard (AVG 10.4)

ルーキーイヤーは首脳陣がバルクアップさせたことでキレを失い、序盤は完全にバスト扱い。昨季は体重を戻し、カーソンにはないスピードを活かしたロングゲインを狙って差別化に成功。値千金の一発 TD も決めるなど徐々に NFL レベルに適応していたところで ACL をやってしまいシーズンエンド。

今季はカーソンに成長が見え、ハイド&ホーマーのバックアップも充実しているので VIP 待遇でゆっくり調整している。おそらく第 1 シード争いとプレーオフの秘密兵器。

Travis Homer / トラヴィス・ホーマー

2 年目(2019 年 6 巡)

カレッジ時代から一貫して典型的な第三ダウンバック。

レシーブ、ブリッツピック、パントフェイクなどの使い方では活躍しているが、普通のランプレーではまったく出ずに高速 3 凡を演出している。けどブリッツピックはほんまにいい。

DeeJay Dallas / ディージェイ・ダラス

新人(2020 年 4 巡)

パワーとスピード、レシーブすべてにおいてそれなりのザ・二番手 RB みたいな評価で 4 巡指名。今のところバックアップにはパワー型のハイドとパスプロ・レシーブ型のホーマーが揃っているのでほぼ出番はない。ゆっくり育成していくようだ。

WR

Tyler Lockett / タイラー・ロケット

178cm/82kg
6 年目(2015 年 3 巡)
Rec 1,057 yard (AVG 12.9)
8TD

シアトルのスピードスター。DK&ムーアに影に隠れがちだが元々 SEA というか NFL での直線ルート No.1 はこの人(2019 シーズン記録)。その上でアジリティとルートラン技術も兼ね備えているのでゾーンカバーもマンツーマンもお構いなしにフリーになってくれる。

さすがにダブルカバーされても捕れるほどの戦術兵器ではないが、DK のスピードとボルドウィンの技術を兼ね備えていると考えると SEA の歴史に残るレシーバーといえる。叩き上げのボルドウィンとは対照的に性格も穏やかなぐう聖なのでその点も素晴らしい。敬虔なクリスチャンのため結婚するまで彼女とベッドインしないことで知られており、大型契約してもトラブルを起こす可能性が限りなく低いことも終身雇用が推奨される理由の一つである。意気消沈ゴリラが今後追いかけるべき背中。

DK Metcalf / 意気消沈ゴリラ

193cm/104kg
2 年目(2019 年 2 巡)
Rec 900 yard (AVG 15.5) 5TD

得意の錬金術で増やした指名権を生贄にトレードアップでかっさらった話題性 No.1 プロスペクト。

ルートランできないとか直線以外の俊敏性に疑問符とか言われていたが、ピーキーな選手が大好きな SEA 首脳陣が「それならひたすらずっと縦に走らせればいいじゃない」と、真っすぐ or 一回曲がるのディープ狙いを徹底。縦の脅威が浸透したおかげでヒッチやカムバック(からの RAC)も脅威になり、あとはドロップ癖さえなくなればオールプロもあるでという強者の雰囲気。

2 年目の今季はギルモアに競り勝ち、ミネソタの新人 CB をぶっちぎり「強すぎてすまんなwwww」と調子に乗ったところでボールを叩き落される(ファンブルロスト)というアイシールド 21 の猿のやつを再現する。彼は羽目を外し過ぎ、伸ばし過ぎた羽根を、ウィルソンにバキバキに折られ、その羽根をそっと畳み、意気消沈ゴリラになっております。

David Moore / デイビッド・ムーア

183cm/99kg
4 年目(2017 年 7 巡)
Rec 301 yard (AVG 17.7)

上背はないのになぜかジャンプボールの 1on1 に滅法強く、下位指名から生き残る。プロデイではフォーティ 4.36 秒を叩きだしており、当然ながら SEA で外 WR をやる資格を持っている。

基本的に真っすぐ走るルートとマンツーの競り合い以外では空気だが、ピーキーな選手は大好きな SEA 首脳陣からはある程度評価されている。とはいえ完全上位互換といえる DK がブレイクしてしまったので、53 ロスターに残る上ではサラリーの減額をのませるなどあくまで「お安い 3~4 番手」として考えられている。

なお地味だがパントリターナー兼任。ビッグゲインはないがポロリもないので堅実。

Freddie Swain / フレディ・スウェイン

185cm/89kg
新人(2020 年 6 巡)

足の速いちびっこ揃いの SEA 軍 WR チームの伝統を担う新人。もはや SEA で WR やるならフォーティ 4.4 秒台じゃないと許されないのではないか。3 コーンは 7.05 秒なので残念。

頭数だけはいる量産型のライバルたちを抑えてあっさり 3 番手の座を掴み、30~40% のスナップに出場するように。カレッジで実績があるパントリターンもやるのではと思われていたが、ムーアがミスなく堅実なので今のところ出番はない。

Phillip Dorsett II / フィリップ・ドーセット

178cm/84kg
2 年目(2018 年 ドラ外入団)
Rec 20 yard (AVG 10.0)

ドライチバスト再生工場になりたい首脳陣が連れてきた爆速スロットレシーバー。SEA ではガラスの脚と言われるほど怪我しかしてないので、フォーティ 4.33 秒・スリーコーン 6.70 秒を出した頃のフィジカルが維持できているかは別だが。

John Ursua / ジョン・ウルスア

175cm/83kg
2 年目(2019 年 7 巡)

ドラフト終了直前、来季の 6 巡と引き換えのトレードで 7 巡の指名権を得て滑り込みの指名。定期的に当てている UDFA ではなくドラフトで拾いにいったあたりは首脳陣が注目していたということだと思われる。

3 コーン 6.77 秒の俊敏性を持つが、サイズも直線スピードもなくスロット専門なので脳筋ゴリラ軍団の中では冷遇されている。SEA ファンの願いとしてはボールドウィンのようなマンカバー絶対剥がすマンになってもらうことなので長期計画なのではなかろうか。

Josh Gordon / ジョシュ・ゴードン

191cm/102kg
5 年目(2012 年サプリメンタルドラフトの 2 巡)

ロマン型バスト再生工場になりたい首脳陣が久しぶりに連れてきた大物。シアトルに到着した車の中に白煙で充満していたというネタ動画が Twitter でバズり、掴みは完璧。

もともとメトカーフやムーアなど縦しか走れないマンをかき集めていたピーキーレシーバー陣なのでルートランとかこまけぇことはいいんだよ。と思っていたらメトカーフ同様見え見えのスラントを走りながらボールをむしり取ってくれる戦術兵器感を見せた。

かつてディオン・ジョーダンが途中加入した際はそのシーズンは短い期間に大活躍→翌年案の定やらかすというルートだったので、おそらくはそのシンプルなルートを走るのではないかと思っていたら案の定だった。復帰予定は完全に白紙だがぜひ Week 16 あたりで戻ってきてほしい。

TE

Greg Olsen / グレッグ・オルセン

196cm/116kg
14 年目(2007 年 1 巡 で CHI → CAR → FA 加入)
Rec 597 yard (AVG 11.5)
2TD

ズッ友ライバリーの CAR から電撃加入。キャム・ニュートンに「hey ラス、オルセンはまだやれるよ(ギャル文字)」と耳元で囁かれた優等生のウィルソンはちょっと何言ってるかわからなかったらしい。

オール・オア・ナッシングでは満身創痍でもう限界な感じが全面に出ていたが、今季開幕してみればゾーンカバー時のシーム狙いから競り合いのぶん捕りまでベテランらしい勝負強さを見せている。

かつてのエース(?)ジミー・グラハムとかおっしゃる 10M のレッドゾーン専用機に比べると使い勝手が良すぎて感涙する SEA ファンが多いとか。なおぺイツ戦序盤で見せたポロリでグラハムの悪夢を思い出した SEA ファンもきっと多い。

Will Dissly / ウィル・ディスリー

193cm/120kg
3 年目(2018 年 4 巡)
Rec 262 yard (AVG 11.4)

カレッジ時代はレシーブでは目立っていなかったがブロッキング TE としてトップ評価を受けていた男。

「意外とレシーブもイケるやん!これは SEA 伝統の下位指名からのブレイクや!ええの獲ったわ!」と希望を抱かせつつ 1 年目は膝靭帯、2 年目はアキレス腱をブレイクして光の速さでシーズンエンドしていく小悪魔。

3 年目はアキレス腱の様子を見ながら大ベテラン・オルセン先輩の補佐を粛々とこなしている。調子が上がっていないのかパスプロの強度は落ちた気がする。

Jacob Hollister / ジェイコブ・ホリスター

193cm/111kg
4 年目(2017 年ドラ外で NE → 今季トレード加入)
Rec 349 yard (AVG 8.5)
3TD

王者ペイトリオッツが 7 巡で売ってくれたレシービング TE。40 ヤード 4.64 秒、3 コーン 7.12 秒となかなかの機動力。

ディスリーとエド・ディクソンのシーズンエンドで消去法的にスタメンに昇格し、ワンハンドキャッチの TD レシーブまで決めたことで NFL 倶楽部「若林の熱視線スーパーブッシュゥゥゥゥ」にも取り上げられる。グロンコ引退で TE が空洞化したペイツが二束三文で売っただけあってブロックは期待できないが、ピーキーな選手が大好きな SEA には合っているのかも。

今季はオルセンの加入とディスリーの復帰で 3 番手に戻り、キャップ 3M と微妙にもったいないのでよくカット候補に挙げられる。そんなこと言ってカットしたらオルセンもディスリーも離脱する未来が容易に見えるのでダメです。

Colby Parkinson / コルビー・パーキンソン

201cm/114kg
新人(2020 年 4 巡)

高校時代はバスケとフットボールの二刀流だった長身レシービング TE。1 試合 4 TD(スタンフォード大の TE 記録)を記録したこともあるレッドゾーンの戦術兵器。

ここまで聞いたら誰でも分かるでしょう、かつて 1 巡指名権を出してまで獲得した 10M のドロップマシーンをカムバックさせようとしていることを。あの男の働きをお安くやってくれるピーキーな選手がいたらそれはそれで便利なので納得の指名ではある。

OL

Duane Brown / デュアン・ブラウン (LT)

14 年目(2008 年 1 巡で HOU → トレード加入)

ヒューストンから来た救世主。SEA ファンはヒューストン方向に足を向けて寝られない。全盛期ほど圧倒的ではないが相手エッジを危なげなくマンツーで抑えてくれる。ちょいちょい練習を制限してるので故障だけが心配。

今季序盤は ATL のマッキンリーや DAL のアルドン・スミスの鮮烈カムバックをお膳立てするワンパン KO をくらってしまうが、試合を通してみれば結局そのワンパンだけ…みたいに無難にまとめてくる。要はプレシーズンの撒き餌。

Mike Iupati / マイク・アイウパティ (LG)

11 年目(2010 年 1 巡で SF → FA 加入)

ドライチ再生工場になりたい首脳陣が連れてきたことに納得のベテラン。ランブロックの鬼。

パスプロでは常にアーロン・ドナルドとかおっしゃるお羊様にフルボッコにされてしまうが、並のブルラッシュにだけは強い。

Ethan Pocic / イーサン・ポーシック (C)

4 年目(2017 年 2 巡)

Ethan Pocic という男

  • SEA-OL で唯一まともと言われていた C で 2 巡指名されたので「なんで?」の嵐
  • パスラッシャー地獄の N 西で本職じゃない G をやらされ、案の定フルボッコにされて叩かれる
  • 本職の G とのレギュラー争いにさらされ、案の定負ける
  • 正 C が故障離脱したが、不調に陥ったせいで控え C との争いにも負けてベンチを温める
  • ルーキー契約最終年にようやく C で勝負させてもらえると思ったらそれなりの金額でスタメン C を補強される
  • そいつとの争いに勝ってようやく C の座を掴み、パスプロを改善させて 5 秒くらい時間を稼ぐがカバレッジサックされ、ウィルソンしか見てないライトなファンたちに「ウィルソンにもっと時間を与えてほしい」と叩かれる
  • ググると Google の自動翻訳によって「ポーチッチ」という間抜けな名前にされてしまう

真面目に書くとフットボール IQ、Awareness とパスプロ技術、G も兼任してきた器用さが売りのテクニシャン。ドラフト時点で「NFL の G やれるパワーはない」「重量級 NT に苦労しそう」「ランブロックはうまく使えればって感じ」という評価だったが特に変わってない気がする。ちなみにルイスの先輩だが当時の LSU はそこまでの成績ではない。

Damien Lewis / ダミエン・ルイス (RG)

新人(2020 年 3 巡)

バーローを守っていた黄金時代 LSU 出身の RG。名門の OL らしくカレッジではサックを許さない鉄壁のパスプロを誇ったという SEA らしからぬ逸話を持っていたが、開幕してみれば安心と信頼の SEA-OL でした。

ただパスプロではチンチンにされペナルティで自爆しまくりとはいえランブロックのグレードはリーグ屈指らしく、前任者の名門出身 D. J. フルーカーを重ねるファンも多いとか。

Brandon Shell / ブランドン・シェル (RT)

5 年目(2016 年 5 巡)

「クアンドレ・ディグスは PFF グレード 59 なので FS としてはレベルが低い」
「前任者のテドリック・トンプソンは 39 でした」

というノリで

「ブランドン・シェルは PFF グレード 63 なので RT スタメンとしては不安が残る」
「前任者のジャーメイン・イフェディは 56 でした」

と言いたいのですが同じネタ枠としても Tedric さんが強すぎる。要は地味。パフォーマンスは特別良くもないけど全然悪くはない(当社比)。

Jamarco Jones / ジャマルコ・ジョーンズ (T・G 控え)

4 年目(2017 年 6 巡)

「とりあえずフィジカルエリート集めて技術は徐々に鍛えていこうぜ」という路線で荒削りな選手を集めていたがブリット以外は誰一人としてものにならず、生まれたのは回転ドアと名高い OL でした。そんな悪しき伝統を断ち切るべく歴史に残るピックで獲得。コンバインでは地獄のような成績が残ったがテクニックに優れるためひそかにプロスペクトと称されていた。

一度はアーロン・ドナルドと互角にやりあったのがキャリアハイライト。BAL の凶悪 DL にサンドバッグにされたり ARI のチャンドラー・ジョーンズに公開処刑されるなど、やはり NFL レベルでは厳しいのではないかという場面も目立つ。

Jordan Simmons / ジョーダン・シモンズ (G 控え)

3 年目(2016 年ドラ外で OAK → SEA)

実は高校時代は 5 つ星評価のエリート。しかしカレッジ時代から一貫して「ポテンシャルは高いけどすぐ怪我していなくなる人」という扱いで今に至る。

LG スタメンのイウパティが高齢かつ故障持ちなのでローテでちょいちょい使われているが、スナップ参加率 15% でも怪我しそうな不安がある。

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守備陣のレギュラー選手一覧

DT

Jarran Reed / ジャラン・リード

5 年目(2016 年 2 巡)

安心と信頼のアラバマ産 NT。ダブルチームも受け持てるランストップには定評があったが、NFL では貴重なインサイドラッシャーになれるポテンシャルがあると見込まれて近年はむしろ 1on1 でラッシュ勝負させたい方針。現状は他に注意すべきラッシャーもいないので、RG をスピンでかわしたところで C とハグするなど DL の中で一番モテている。

2018-19 シーズンでは突如サックを量産したが、弱い OL 相手に荒稼ぎしている面はあったので昨季は低調。お試し 2 年契約で残留したので、大型契約できるかどうかの "Prove it" Year となる。

Poona Ford / プーナ・フォード

3 年目(2018 年ドラ外)

180cm と小柄で鈍足だが意外と腕が長い、ランストップ専門の豆タンク。カレッジに自信ニキたちいわくドラ外で獲得できたのはスティールらしい。PFF では安定して高く評価されている。

1on1 ならするっと抜けてロスタックルを決める場面も目立つが、フィジカルの限界もあってダブルチームやモンスター級の OL 相手だと普通に押し込まれてたりする印象。リードの負担を軽減するためにも 1T で起用されているが、どちらかといえば勝負所を見極めて 1on1 で勝負させたいスナイプタイプなのが悩ましい。実に SEA らしいピーキーな選手。

Damon "snacks" Harrison / デイモン・ハリソン

9 年目(2012 年ドラ外で NYJ → NYG → DET → FA 加入)

安心と信頼の DET ルートから獲得した…と言いたいが元はニューヨーカー。

一昨季までは屈指のランストッパーだったが昨季は不調でグレードを落とし、実績あるベテランを "Prove it" 契約でお安く引っ張ってくる SEA 軍の伝統芸能によって加入。なおあまり成功事例はない。

パスラッシュには期待できないもののラン守備でダブルチームを引き受けられる選手で、リードとプーナが前述の通りなので意外と補強ポイントではあった。なお SEA のパス守備はリーグ最下位を争っています。

Bryan Mone / ブライアン・モーン

2 年目(2019 年 ドラ外)

ドラフト中位~下位で新人を大量に獲得した 2019 年シーズン、蓋を開けてみれば 53 人ロスターに残ったのは彼等ではなくドラ外の Mone ちゃんでした、という逸話がシアトルでは有名。実際はリードの 6 試合サスペンデッドによる繰り上げ当選。

166kg の重量を生かしたランストップ専門の漬物石 NT。支配的なわけではないが DT 3 枚並べてラン絶対止めるフォーメーションにしたときは機能してたので及第点の働きはしていると思う。

Anthony Rush / アンソニー・ラッシュ

2 年目(2019 年 ドラ外で PHI → OAK → SEA)

ファンでもよくわからんうちに試合で使われるようになったけど、159kg あるから普通に漬物石やってるんだと思う。そういえばアイシールド 21 に重佐武太っていうブタゴリラみたいな名前のキャラいたね。

DE

Benson Mayowa / ベンソン・メヨワ

8 年目(2013 年 ドラ外で SEA → 各地を旅して出戻り)

昨季は「スナップの 29% にしか出ない控えとして 7 サック」というロマンあふれる伝説を打ち立てて加入した大物…というほどではない。なにせ 2 年前くらいの NFL 選手名鑑では「パスラッシャーではない」と明記されていた。

そんなわけでもちろんサックを量産しているわけではないが、スピードラッシャーとして及第点の仕事はできているしランストップでも目立っているので、SEA 軍名物の「主力ってほどじゃないけど 2 番手で使えたら最高」枠に入りつつある。この枠の代表例はビルズに移籍した DT・ジェファーソン。

Alton Robinson / オルトン・ロビンソン

新人(2020 年 6 巡)

ドラフトでは 2 巡でトレードアップしてまでダレル・テイラーを獲得したが、実は「スリーパー」候補としてよく名前を挙げられていたのがこのロビンソン。1 年だけ 2 桁サックを記録したというリード先輩のような曲線。

クラークやマーティンの系譜のスピードラッシャーとして入団したが、NFL で戦う上でひっそり増量したらしい。キャンプでは抜群の仕上がりを見せてチーム内で絶賛されると、Week 3 の DAL 戦で試合を決定づけるサックを決める。うちの首脳陣のことを考えるとコリア様とテイラーはバストでもロビンソンが当たりという可能性は十分ある、とポジるファンが多数いるとかいないとか。

L.J. Collier / コリア様

2 年目(2019 年 1 巡)

シーホークスが上位で指名したとき特有の「Who?」感を味あわせてくれた趣味ピック。全体 40 位くらいでも獲れたんじゃね感はあるが、(DB 売れずに)DE が売れまくってたのでやむなしというところか。サックよりも QB プレッシャー率が光るタイプだったらしい。

ルーキーイヤーは故障でキャンプに不参加だったため、いざプロで試合に出ればスタッツなしというインパクトあふれる成績に終わる試合がほとんどだった。各球団に一人はいる愛すべきネタ枠としてコリア様と呼ばれてもおかしくないが、さすがに一巡指名なので仕事してほしい。

なお 2 年目の今季は減量して動きのキレを重視したらしいが、パスラッシュでは空気でランストップで目立つなど一体何を目指してるのかわからなくなりつつある。頼むよコリア様。

Rasheem Green / ラシーム・グリーン

3 年目(2018 年 3 巡)

PHI に移籍したベネットの後継者として期待された 3 巡指名。今のところキャリアハイライトは PHI 戦でなぜか RT で起用された(パスプロ専門家のはずの)ディラードをフルボッコにしたことくらいか。

今季は重要な 5 テクをコリア様と一騎打ちで争うという頭二つぶんめり込んだ最底辺レベルのレギュラー争いに敗れ、一気にファンの期待を失った感がある。コリア様が 1 巡指名のランストップ DE と化してる間にチャンスを掴むどころか故障離脱したのもひどい。

Shaquem Griffin / シャキーム・グリフィン

3 年目(2018 年 5 巡)

パスシチュエーション限定で起用される程度だが、パワプロでいうと「人気者」がついている選手。全盛期はコンバインとドラフト指名後の各種報道…という感じだったが昨季プレーオフの GB 戦終盤で「グリフィン兄弟のブリッツが悪の親玉・ヒゲを仕留める」という劇的なシーンを演出。なお試合は GB が 33-4(内容的な印象)で勝ちました。

なぜもっと使わないのかといえばひとえに使いどころがなさすぎる。ラン守備とパスカバーに期待できずほぼ 9 テクでしかラッシュできないし、そのスピードラッシュも HOU に放出された J・マーティンの劣化版レベルだった。この使いづらさだと経営者からは晩年のサッグスとかフリーニーレベルで結果(=サック)が求められる。

一応明るい兆しといえるのがパスカバーで 1 回いい仕事をしたこと。アービンみたいにバランスが取れてくると使いやすくなる。

LB

Bobby Wagner / ボビー・ワグナー

183cm/110kg
9 年目(2012 年 2 巡)

説明無用、NFL ナンバーワン MLB。速い・上手い・強い。「背が低いせいでスリップしたが実際は大当たりだった」という成功事例を 2 つ(もう一つは逸話が有名なウィルソン)打ち立てた伝説の 2012 年ドラフト組。

昨季は NFL レベルじゃない置物をシングルハイで使うという常人には理解できないキャロル采配によって SS・マクドゥーガルドとともにグレードが急降下。トレード獲得した Q・ディグスがスタメンに定着するとマクドゥーガルドが思わず「ディグスが後ろにいると何も心配せずに自分の仕事ができる」と 本当のこと を口走ってしまったので物言わぬキャプテンの心労をお察しした。

ということで今季はランストップもパスカバーも獅子奮迅の働きを見せており DPOY も狙えるレベル。なお SEA のパス守備はリーグ最下位を争っています。

K.J. Wright / マコトニ・アイ・スミマセンデシタ

193cm/112kg
10 年目(2011 年 4 巡)

ワグナーの相方として地味ながら一流~準一流として頑張ってきたものの近年は故障に苦しんでいた。それもあってオフにはトレードルーモアやキャップ捻出のためのカット候補として常にメディアを賑わせていた。

しかし今季開幕してみるとワグナーとの黄金コンビで黄金時代を思い出したかのような獅子奮迅の大活躍を見せており、さまざまな SEA ファンがジャパニーズドゲーザやハラキリを強いられている。なお SEA のパス守備はリーグ最下位を争っています。

Cody Barton / コーディ・バートン

189cm/108kg
2 年目(2019 年 3 巡)

5 巡のカーヴェンと並んでドラフト候補 LB アジリティランキング・トップ 3 の一角。ほんまこのチーム素行の良いフィジカルエリート大好きやな。

カレッジではスタメン経験が 1 年だけだったが、ミスタックルが極端に少なく、判断力とサイズ、アジリティがあるのでラン守備も TE カバーもいける、両サイド守れるオールダウンバックという評価を受けていた。お得意のリーチ指名ではあるが、K.J. ライトの後継者を育てたい SEA としては順当かもしれない(バートンは全体 88 位、KJ は 99 位)。

なおプレー強度や経験の不足が大きいのか、ビースト揃いの NFL ではまだまだ順応できていない。チームもあの人の復帰を模索したなど信頼を勝ち取れていない。

Mychal Kendricks / マイカル・ケンドリックス

181cm/108kg
9 年目(2012 年 2 巡で PHI → CLE → 何かあったんですか? → 加入)

お久しぶりです ILB です。2018 年にワグナーとライト以外全員控えレベルだった LB 陣に加入し、貴重な戦力として活躍して株価はストップ高となった。きっとこの値上がりも最初から知っていて SEA からのオファーを受けたのだと思う。

今季は延期に次ぐ延期を重ねている裁判が年明けにずれこんだことで RS には出場できることになり、キャロルおじいちゃんが畜生と呼ばれようが勝てばええんや的なノリで再契約。

直線スピードとアジリティを兼ね備えており、ブリッツしたり相手 RB・WR が加速する前に素早く捕まえたりするのが得意なタイプ。しかし小柄な上に勢いが良すぎるためミスタックル率が 20% を超えており、故障でフィジカルも落ちていると思うので、昨季のようにオールダウンで出るのではなく限られた役割になりそうな気はする。マレー絶対〇すマンとしては期待したい。

Jordyn Brooks / ジョーディエン・ブルックス

183cm/109kg
新人(2020 年 1 巡)

フォーティ 4.5 秒台のスピードとミスのないタックル技術によりラン守備では 2020 年ドラフティの中で最高評価を受けていた。なおだいたいどのサイトでも 3 巡指名予想。パスハッピーの NFL でパス守備未知数の古き良きタックルマシーンを 1 巡で指名するのは JS&PC 政権くらいでは。

カレッジでは「ボビー・ワグナー二世」と称されていたのでワグナー先輩とプレーできることを喜んでいたが、デビュー戦でパシュート中に派手にずっこけるわ故障しまくって一緒にプレーするどころじゃないわで今のところネタ枠っぽさがある。ILB にしては身長が低いところはワグナー似。

Ben Burr-Kirven / ベン・バー・カーヴェン

183cm/104kg
2 年目(2019 年 5 巡)

Pac-12 の DPOY を受賞し、ショートシャトル 4.09 秒・スリーコーン 6.85 秒のアジリティを見せて SEA の首脳陣が飛びついた小型 LB。ちなみにこれでもインサイダーの人よりは遅い。

フットボール IQ とファンブルフォース、パスカバーなどには期待されていたが、サイズ・パワー・腕の長さが足りていないこともあって NFL では通用していない。チーム内での序列争いにも敗れて ST 専門になってしまった。とはいえ人格面も問題なく、速さは健在なので現地記者は将来の ST キャプテンになるのではと評している。

B バートンより
B ブレイクしそうって言う人もいたけど
K この程度でした
B・B・K! ヒーーーーーウィァッ!!

CB

Shaquill Griffin / シャキール・グリフィン

183cm/90kg
4 年目(2017 年 3 巡)

40 yard 4.38 秒で俊敏性もなかなかの SEA っぽいアスリート。SEA 基準では身長は小さいほうだが一般的には悪くはない。

昨季は完全に復活し、ほとんどパスが飛んでこない上に飛んできてもきっちりとブレイクしておりオールプロも狙える活躍。繰り上げでプロボウルにも選出された。

フラワーズとは対照的にゾーンカバーがたいしたことなくてマンカバーが堅実なタイプ。ボールスキルもイマイチっぽいので INT も少なく、絶対的エースというよりは「グリフィンが二番手で使えたら最強のセカンダリーになるのになぁ」と思わされるタイプ。E・トーマスを支えるマクドゥーガルド、シャーマンを支えるグリフィンみたいな。

Tre Flowers / トレ・フラワーズ

191cm/92kg
3 年目(2018 年 5 巡)

身長 191cm と長い腕、フォーティ 4.4 秒台の直線スピードを持つ The・シーホークス DB。こういうタイプを下位~UDFA で拾いまくって誰かモノになれば儲けもの、というのがシュナイダー&キャロル政権の特徴。

元 S なのでゾーンカバーとタックルに定評があるはずだったが昨季はタックルミスを連発。さらにマンカバーが苦手なのに NO のトーマスや GB のアダムス、TB のエバンスと 1on1 やらせるスパルタ実践教育をした結果見事にフルボッコにされ、SEA ファンのヘイトを爆買い。Tedric "Garbage" Thompson なき今、試合中の球団 Twitter へのリプ欄は「Get rid of T2」ではなく「Cut Flowers」になっている。

とはいえ昨季はなんやかんやで INT を 3 つ拾った(ほぼ DPI みたいなやつも含む)のでグリフィンよりそっち方面のロマンはある。

Quinton Dunbar / クイントン・ダンバー

188cm/91kg
5 年目(2015 年 UDFA で WAS → FA 移籍)

なんかやらかしたので今季無理だと思ってたらナルホドくんか古美門弁護士かの逆転裁判によって救われた人。185~188cm あってフォーティ 4.4 秒台ならうちの首脳陣が飛びつかないはずがない。マクドゥーガルドが放出されたので新たに補充した「元 WR で UDFA 入団の DB」。

昨季は低迷するフットボールチーム(当時はレッドなんとかズ)で神懸かった成績を残していたので期待されていたが、今のところはまぁそこそこという感じ。膝をやってるのでシーズンアウトせずに誤魔化しながらやっていくことになりそう。

Ugo Amadi / ウーゴ・アマディ

175cm/91kg
2 年目(2019 年 4 巡)

ニッケルと一応(最悪の場合の)FS の控えというポジションで昨季キャンプからアキーム・キングとの頭みっつ分めりこんだ最底辺レベルのレギュラー争いとなったが、結果は両方不合格で ILB のケンドリックスそのままという方針になった。まさにナイトメア。

プレーオフ GB 戦でアダムスにマンツーでつけられるという公開処刑的なプレーコールによりビッグプレーを献上した悔しさを糧にしたのか、今季は SF のキトルとトレーニングしたとかで抜群の働きを見せている。小柄だが大型レシーバーとの競り合い(ミスマッチ)になってもボールを掻き出すなどガッツあるプレーを見せており、いかにもキャロルおじいちゃんが好きそうなタイプ。

ジェレミー・レーンやジャスティン・コールマンなど、それなりのニッケルをお安く(下位指名で)育ててきた SEA の伝統を受け継げるか注目を集めている。

S

Quandre Diggs / クアンドレ・ディグス

175cm/90kg
6 年目(2015 年 6 巡で DET→トレードで加入)

DET から来た救世主。SEA ファンはデトロイトにも足を向けて寝られないので睡眠にかなり気を遣っている。紹介する上でもアダムスより 3 段階くらい優先度が高い。

ニッケル→SS→FS とポジションを転々としてきたが SEA には NFL レベルのワンハイ FS がいないことから役割が消去法で決定。ちょっと無難にプレーしただけで SS のマクドゥーガルドに「(前任者と違って)後ろの心配をしなくていいから助かる」と言わしめ、一瞬でチーム内の信頼を勝ち取る。まさに約 23 分間の奇跡。

WR のタイラー・ロケットとは親戚の繋がりによって昔からのズッ友だったようで、トレード決定直後からロケットや何故か後輩のプーナ・フォードまでもが大喜び。もし本職の FS を補強したとしてもポジションはいくらでもあると思うのでこのまま末永くシアトルで暮らしてほしい。今季は目立ってないけど。

Jamal Adams / ジャマール・アダムス

185cm/97kg
3 年目(2018 年 1 巡で NYJ → トレード加入)

戦力均衡を掲げる NFL では完全ウェーバー制を採用しており、弱いチームから順番に大物選手を指名することができる。さらに 4 年契約を結ぶことで 3~4 年計画でチームの再建をすることができるため、低迷していたチームが一気に強くなることも珍しくない。
参考:https://note.com/51_araya/n/n97ab99a04bbf

とはなんだったのか。

ゴネ続けて NYJ が折れる形でようやく SEA にトレード移籍を果たしたと思ったら開幕戦の勝利後に「O# が 38 点取るなんて慣れてないよ hahaha」とはしゃぎまくるなど、「僕自身ニューヨークを出る喜びはあった」とでも言いたげな雰囲気。NYJ から誰か新しくトレード獲得したら「SEA 生え抜きの俺様がいろいろ教えてやるぜ hahaha」とか言いそう。

NYJ の名 DC グレッグ・ウィリアムスには「誰でもシームが読めて攻略されまくってるカバー 3 をやり続ける頑固親父のとこでプレーしてもすぐ飽きるんじゃねぇの?(意訳)」と心配されていたが、SS/FS の両方ができるディグス、ヒル、ブレアなどのサポートキャストが揃っているのでパスカバーからブリッツまで幅広く使われ、ハイライトプレーを量産している。なお SEA のパス守備はリーグ最下位を争っています。

Lano Hill / ラノ・ヒル

185cm/98kg
4 年目(2017 年 3 巡)

185cm ある上にフォーティ 4.4 秒台とスピードもある量産型シアトル DB だったが、年中どっか怪我してるのでそのスピードが発揮される場面は少ない。そもそも 3 巡で獲る必要があったのかというのは SEA あるある。

元はチャンセラーの後継者と目されていたがカレッジから FS 経験もコンスタントに積んでおり、意外となんでもそこそこ(中の下レベルで)やれるという一家に一台おいときたいタイプになった。なんと ST でもいいタックルしてくれます。

しかしアダムスが故障離脱したときに一緒に故障するなど肝心なところで役に立たず、C.J.プロニートとかいうレジェンドがいたおかげでサボり魔には慣れている近年の SEA ファンもさすがにそろそろ我慢の限界がきそう。

Ryan Neal / ライアン・ニール

190cm弱?/91kg
2 年目(2018 年ドラ外で PHI →ATL を経て 2019 年 SEA の PS)

ラッキーボーイ。誕生日はクリスマスイブ。

鳴り物入りで入団したジャマール・アダムスに加えてプロニート二世ことラノ・ヒルまで故障したおかげで SS がいない状態になり、急きょ PS から引きあげられてスタメン起用…と思ったらいきなり 2INT をキメて注目を集める。

長身な上にプロデイではフォーティ 4.4 秒台だったらしい量産型 SEA-DB。そのスペックだけでいろんなチームに呼ばれるものの芽が出ず、「自分は NFL では通用しないのかも」と心折れそうなどん底にいたらしい。そこからの一発逆転ストーリーということでおそらくは引退してもビジネスチャンスがある。

Damarious Randall / ダマリアス・ランドール

180cm/89kg
6 年目(2015 年 1 巡で GB → CLE, LV を経て SEA)

ドライチ再生工場になりたい首脳陣が新しく連れてきた人。GB で 3 年間 CB を、CLE では 2 年間 FS をやっていた。

身体能力に優れ、毎年 3~4 INT を記録してきたボールホーカーだが、昨季は不調に陥りキャリア初の 0 INT に終わる。今季も LV でのポジション争いに敗れるなど、今後のキャリアがかかっている局面。

キャロルおじいちゃんはかつて背信の 1 巡 FS に中指を突きたてられたわけだが、ランドールも割とそういうことしそうなタイプなので心配している家族(ファン)も多いとか。

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コーディネーター&プレーコーラー

OC

Mr. 過大評価。前任者のようにワーストクラスとまではいかないし、同地区のシャナハン&マクベイと比較されるので不運ではあるが、O# の成績に反して解説者などからの評価は低い。

2018 年の就任時はしつこくランを出して相手が前がかりになったところでロングボムを狙うイノベーティブな西海岸スタイルで一世を風靡する予定だったが、カバー 2 で奥を死守してフロント厚めにランを止めれば手詰まりになる、ウィルソンが持ちすぎる癖をついてスパイ or ディレイドブリッツの 1 枚を残しておくと有効など(駒が揃っているチームなら突ける)弱点が露呈する。また獲得ヤードこそ多かったラン攻撃も ARI の NT・ピータースに「スキームはごく平凡なのでカーソンが頑張って稼いでいる」と評される。

有能な OC ならそれを乗り越えていくものだが、大先生はとにかく「自分たちのフットボール」を貫くカミカゼ突撃を繰り返し、G+ 解説の村田氏に「前の対戦と同じ止められ方をするのは OC としていかがなものか」、有馬氏に「ウィルソンじゃなかったら最下位のチーム」と酷評される。

2020 年はパスゲームのデザインを手伝うスタッフを雇用し、ランヘビーから流行のパスハッピーにシフトして村田解説員にも一定の評価は受けるものの、すぐにテンパってしまう状況判断の悪さや試合展開をふまえたアジャストのできなさといった弱点は変わらず。

とにかく重要な 3rd down ではテンパってプレーが決まらず、ディレイになる寸前で早々にタイムアウトを消費してしまう展開が多い。相手の主力選手が痛んで外に出ているときもその隙をつけず、結局その選手を戻して真っ向勝負になってしまうという武士道精神あふれる行為におよぶことも。

さらに各所で指摘されているが、成功したプレーを布石にしたり、相手の守備傾向を察知してスクリプトを組んで相手 D# を攻略していくという発想ができない(テンパるのでそれどころじゃない)。相手の対策が上回ればハーフタイムを迎えるまで前半はずっと同じ形で止められ続けるし、開幕ドライブで綺麗に TD を取ろうがその後はウィルソンとカーソンとレシーバー陣の個人技頼みのドライブになりがち。特にリードしている 4Q が大の苦手で、時間ギリギリまで考えた末に突拍子もないコールを連発して綺麗に止められ続ける。魔術師アンディ・リードもそのへんは弱いとはいえ、4Q に O# が 1~2 分しか消費できずにあっさり相手にボールを渡してしまうのは明確にチームの弱点。

数少ない長所としてはロングボムの成功率(狙うタイミング)があるが、よく見ると相手のカバーミスだったり、ガチガチにカバーされてるけどウィルソンがここしかないというところに投げてロケットや DK、ムーアの個人技でスーパーキャッチしてるだけといった場面も多い。一回普通の戦力のチームで OC やってみてほしい。

DC

合言葉は "Fire Ken and Hire Dan."。ダン・クインでどうにかできるかどうかは置いといて。

流行についていかずに自分のスタイルを通すことがかっこいいと思っている、日本にもよくいるダサめのおじさん。そのスタイルが秀逸だったり結果出したりしてればカリスマになれるのですが残念ながら結果はリーグ最下位のパス守備。

2019 年は DL の弱体化を受け、ブリッツありきのパスラッシュで鈍足怪我持ち SS のマクドゥーガルドまでも動員するカミカゼ作戦を立案。その裏をあっさり通されると今度は 4 メンのラッシュをそれぞれ正面から突っ込ませて完璧に弾かれるなど、Madden の難易度 Rookie みたいな守備を披露した。

2020 年は O# が爆発して大量リードを守り切る展開が多くなるも、スナップ前から実況・解説の両者に「どう見てもカバー 4 ですよね」と指摘されるような布陣を見せ、一切のディスガイズもなくそのままカバーさせて余裕で FD/TD を取られるなど Madden の難易度 "Settai" をつくろうとしている。ギリギリで逃げ切ってもワグナーやグリフィンが死んだような顔をしてロッカールームに引き上げたと報じられるなど、ファンのみならず選手たちのメンタルをもえぐってくる畜生。

一説にはこのおじさんはいかなる権限も持たず、このダーティーワーク軍団の頭領である白髪鬼の言いなりになれるからこのポジションを与えられているだけとも言われている。

ファンが主観で書いたシアトル・シーホークス選手名鑑リスト 2020年版



最新版はこちらに移行しています!!

https://seahawksjp.blogspot.com/

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前 2019-20 シーズンのおさらい

11 勝 5 敗(NFC 西地区 2 位 / プレーオフ第 5 シード)

長年悩む回転ドア OL は改善されず、新人だらけかつ縦しか走れない WR たちがフリーになれず、ウィルソンは持ちすぎるし、ランもパスもデザインが苦手な人が OC をやっているおかげで例年通り被サックを量産。「ウィルソンやカーソンの個人技のおかげで点が取れている」と OC の能力にも疑問が呈される。

D# では「置物」と名高い FS・トンプソンが毎試合のように相手のビッグプレーをお膳立てし、ラン守備最優先で組んだ DL はほとんど相手 QB にプレッシャーをかけられないことからリーグ最弱レベルのパス守備を披露する。と思ったら FS・ディグスを異常なほどのディスカウント価格でトレード獲得でき、ついにキャロルおじいちゃんに見捨てられた置物を撤去してディグスが FS に入った途端にそこそこ改善された。

そんな予想外の幸運もあり、そしてチームに根付く謎の勝負強さ(ウィルソンやロケット、ワグナー・KJ など黄金時代のユニット由来)によって 1 ポゼゲームをことごとく拾い、なんなら圧勝できるゲームまで 1 ポゼ差まで猛追される劇場王としての風格も見せながら、割と最後のほうまで地区優勝と第 1 シードを争う。ただここには嬉しい誤算が一切なかったという感じで主力の故障が続き、RB に関してはデプス 1~3 位が全滅という悲劇にも見舞われて最終的には安定の第 5 シード。プレーオフ GB 戦は何も不思議なことはなくシンプルに力負け。

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攻撃陣のレギュラー選手一覧

QB

Russell Wilson / ラッセル・ウィルソン

9 年目(2012 年 3 巡)

Pass 4,110 yard (66.1% CMP / Rating 106.3)
Run 342 yard (AVG 4.7)

言わずとしれた司令塔。魔法の言葉 "LET RUSS COOK"。今季はようやく時代に即したパスオフェンスになり、いろいろなレシーバー陣を華麗にさばくようになった…といいたいが実際は似たようなスピード派直線ゴリラばっかりなのでシンプルに素材の味を生かしたバーティカル・ロングボムをお出ししています。本来は季節のコース料理の一品としてオルセンや Ursua をもっと使っていきたい。

負けん気の強さとまだ一定のレベルにあるアジリティでとにかく粘ってパスを投げたがるというプレースタイルは賛否両論で、ロジャース・ウィルソン論争でも無理せず投げ捨てるロジャースとよく比較される。ちなみに G+ 解説の森さんは SEA 戦の中継でウィルソンがいいプレーをすると毎回「欠点がないんですよ」「本当にコントロールがいい」「すぐスライディングして怪我のリスクを抑えている」「(自軍のスタメンに)好きな QB を選んでいいと言われたらウィルソンじゃないでしょうか」と一人で気持ちよくなっている。

なお OL のパスプロは今季かなり改善されているのだが、5 秒くらい粘ってもレシーバーが空かないとウィルソンが無駄に粘ってラッセルサック(15yard ロス)され、ドライブが実質終了する。そしてアメフト・NFL 全体というよりウィルソンを追いかけてる程度のライトなファンからは「ウィルソンに時間を与えられない OL が悪い」と言われてしまう熱い風評被害が起きている。SEA ファンのブロガーはシャムさんとはなさんがおすすめです。

Geno Smith / ジーノ・スミス

8 年目(2013 年 2 巡で NYJ→いろいろ経て SEA)

勝負強いチームと言われる SEA の中で不動のバックアップの地位を築いた男。なぜかといえばコイントスが鬼のように強い。

なぜ強いかといえば魔法の言葉 "HAILS" と唱えることでコインがどっちを向いても勝ったことにできるからである。このエピソードトークはたぶんシアトルの居酒屋・バーで 500 万回くらい語られている。どっちも "HAILS" っていうからコイントスが始まらないというミニコントを延々見せられる女の子や店員がげんなりしてそう。

RB

Chris Carson / クリストファー・カーソン

4 年目(2017 年 7 巡)
Run 1,230 yard (AVG 4.4)
Rec 266 yard (AVG 7.2) 7 Fumble

DB はおろか LB も吹っ飛ばす、ビーストモード 2.0 と称されるパワーバック。本家ビーストと同じく非常に控えめな性格で、タッチダウンを決めても本家のように「まぁまぁ落ち着きたまえ」とジェスチャーする。

そんな感じで強キャラ感あふれる活躍を見せていたが、昨季はボールセキュリティという致命的な弱点が見つかりファンブルを連発。終盤にはボージョレ並の風物詩となった故障でのシーズンエンドと、「過小評価って言われるけど過小評価されるだけの理由があるんだよなぁ」と思わされる一年に。

首脳陣も今季が "Prove it" Year としているのか契約延長はなく、試されているシーズンとなったが、今季はもう露骨にボールを大事に抱えているので泣けてくる。それでも偶然なのか「ここでファンブルしたら終わる」という場面ではベテランのハイドを使ってたりしていた。正しい。

ちなみにウィルソン大好き芸人こと G+ 解説の森さん(※東大アメフト部 HC)は「カーソンも突撃だけではなくホールを見つける技術やレシーブ、パスプロとすべてにおいて能力が高いんですよ」と、このウィルソンの相方を絶賛している。

Carlos Hyde / カルロス・ハイド

7 年目(2014 年 2 巡で SF →各地を旅して FA 加入)
Run 1070 yard (AVG 4.4)
Rec 42 yard (AVG 4.2)
4 Fumble

アフロの QB がいなくなり、低迷期に入った SF で PA パスの援護がなくても孤軍奮闘してパワーランを見せていた孤高のエース。回転ドアと化した OL によってランもパスも何かやる前に潰されてしまう状態の SEA との試合はそれはそれはひどいものとなり、ダグ・ボルドウィンは試合後に自身の Twitter で "Ugly" と投稿した。きっとロッカールームではその頃の思い出話で盛り上がっていることでしょう。

パワーランナーではあるがスピードがないため一発はなく、パスプロに不安があり実はファンブル癖のあるタイプという、悪い選手ではないのだが言ってしまえばカーソンのやや下位互換。カーソンに対して「そんなこと言ってもどうせアタシを裏切って故障離脱するんでしょ!?」と信用しきれていない乙女シュナイダーがもう露骨にキープしている新しい恋人候補みたいな存在。カーソンが今季終了したら「うちのエースはハイドくんしかいない!」と宣言する準備はできている。

Rashaad Penny / ラシャード・ペニー

3 年目(2018 年 1 巡)
Run 370 yard (AVG 4.9)
Rec 83 yard (AVG 10.4)

ルーキーイヤーは首脳陣がバルクアップさせたことでキレを失い、序盤は完全にバスト扱い。昨季は体重を戻し、カーソンにはないスピードを活かしたロングゲインを狙って差別化に成功。値千金の一発 TD も決めるなど徐々に NFL レベルに適応していたところで ACL をやってしまいシーズンエンド。

今季はカーソンに成長が見え、ハイド&ホーマーのバックアップも充実しているので VIP 待遇でゆっくり調整している。おそらく第 1 シード争いとプレーオフの秘密兵器。

Travis Homer / トラヴィス・ホーマー

2 年目(2019 年 6 巡)

カレッジ時代から一貫して典型的な第三ダウンバック。

レシーブ、ブリッツピック、パントフェイクなどの使い方では活躍しているが、普通のランプレーではまったく出ずに高速 3 凡を演出している。けどブリッツピックはほんまにいい。

DeeJay Dallas / ディージェイ・ダラス

新人(2020 年 4 巡)

パワーとスピード、レシーブすべてにおいてそれなりのザ・二番手 RB みたいな評価で 4 巡指名。今のところバックアップにはパワー型のハイドとパスプロ・レシーブ型のホーマーが揃っているのでほぼ出番はない。ゆっくり育成していくようだ。

WR

Tyler Lockett / タイラー・ロケット

178cm/82kg
6 年目(2015 年 3 巡)
Rec 1,057 yard (AVG 12.9)
8TD

シアトルのスピードスター。DK&ムーアに影に隠れがちだが元々 SEA というか NFL での直線ルート No.1 はこの人(2019 シーズン記録)。その上でアジリティとルートラン技術も兼ね備えているのでゾーンカバーもマンツーマンもお構いなしにフリーになってくれる。

さすがにダブルカバーされても捕れるほどの戦術兵器ではないが、DK のスピードとボルドウィンの技術を兼ね備えていると考えると SEA の歴史に残るレシーバーといえる。叩き上げのボルドウィンとは対照的に性格も穏やかなぐう聖なのでその点も素晴らしい。敬虔なクリスチャンのため結婚するまで彼女とベッドインしないことで知られており、大型契約してもトラブルを起こす可能性が限りなく低いことも終身雇用が推奨される理由の一つである。意気消沈ゴリラが今後追いかけるべき背中。

DK Metcalf / 意気消沈ゴリラ

193cm/104kg
2 年目(2019 年 2 巡)
Rec 900 yard (AVG 15.5) 5TD

得意の錬金術で増やした指名権を生贄にトレードアップでかっさらった話題性 No.1 プロスペクト。

ルートランできないとか直線以外の俊敏性に疑問符とか言われていたが、ピーキーな選手が大好きな SEA 首脳陣が「それならひたすらずっと縦に走らせればいいじゃない」と、真っすぐ or 一回曲がるのディープ狙いを徹底。縦の脅威が浸透したおかげでヒッチやカムバック(からの RAC)も脅威になり、あとはドロップ癖さえなくなればオールプロもあるでという強者の雰囲気。

2 年目の今季はギルモアに競り勝ち、ミネソタの新人 CB をぶっちぎり「強すぎてすまんなwwww」と調子に乗ったところでボールを叩き落される(ファンブルロスト)というアイシールド 21 の猿のやつを再現する。彼は羽目を外し過ぎ、伸ばし過ぎた羽根を、ウィルソンにバキバキに折られ、その羽根をそっと畳み、意気消沈ゴリラになっております。

David Moore / デイビッド・ムーア

183cm/99kg
4 年目(2017 年 7 巡)
Rec 301 yard (AVG 17.7)

上背はないのになぜかジャンプボールの 1on1 に滅法強く、下位指名から生き残る。プロデイではフォーティ 4.36 秒を叩きだしており、当然ながら SEA で外 WR をやる資格を持っている。

基本的に真っすぐ走るルートとマンツーの競り合い以外では空気だが、ピーキーな選手は大好きな SEA 首脳陣からはある程度評価されている。とはいえ完全上位互換といえる DK がブレイクしてしまったので、53 ロスターに残る上ではサラリーの減額をのませるなどあくまで「お安い 3~4 番手」として考えられている。

なお地味だがパントリターナー兼任。ビッグゲインはないがポロリもないので堅実。

Freddie Swain / フレディ・スウェイン

185cm/89kg
新人(2020 年 6 巡)

足の速いちびっこ揃いの SEA 軍 WR チームの伝統を担う新人。もはや SEA で WR やるならフォーティ 4.4 秒台じゃないと許されないのではないか。3 コーンは 7.05 秒なので残念。

頭数だけはいる量産型のライバルたちを抑えてあっさり 3 番手の座を掴み、30~40% のスナップに出場するように。カレッジで実績があるパントリターンもやるのではと思われていたが、ムーアがミスなく堅実なので今のところ出番はない。

Phillip Dorsett II / フィリップ・ドーセット

178cm/84kg
2 年目(2018 年 ドラ外入団)
Rec 20 yard (AVG 10.0)

ドライチバスト再生工場になりたい首脳陣が連れてきた爆速スロットレシーバー。SEA ではガラスの脚と言われるほど怪我しかしてないので、フォーティ 4.33 秒・スリーコーン 6.70 秒を出した頃のフィジカルが維持できているかは別だが。

John Ursua / ジョン・ウルスア

175cm/83kg
2 年目(2019 年 7 巡)

ドラフト終了直前、来季の 6 巡と引き換えのトレードで 7 巡の指名権を得て滑り込みの指名。定期的に当てている UDFA ではなくドラフトで拾いにいったあたりは首脳陣が注目していたということだと思われる。

3 コーン 6.77 秒の俊敏性を持つが、サイズも直線スピードもなくスロット専門なので脳筋ゴリラ軍団の中では冷遇されている。SEA ファンの願いとしてはボールドウィンのようなマンカバー絶対剥がすマンになってもらうことなので長期計画なのではなかろうか。

Josh Gordon / ジョシュ・ゴードン

191cm/102kg
5 年目(2012 年サプリメンタルドラフトの 2 巡)

ロマン型バスト再生工場になりたい首脳陣が久しぶりに連れてきた大物。シアトルに到着した車の中に白煙で充満していたというネタ動画が Twitter でバズり、掴みは完璧。

もともとメトカーフやムーアなど縦しか走れないマンをかき集めていたピーキーレシーバー陣なのでルートランとかこまけぇことはいいんだよ。と思っていたらメトカーフ同様見え見えのスラントを走りながらボールをむしり取ってくれる戦術兵器感を見せた。

かつてディオン・ジョーダンが途中加入した際はそのシーズンは短い期間に大活躍→翌年案の定やらかすというルートだったので、おそらくはそのシンプルなルートを走るのではないかと思っていたら案の定だった。復帰予定は完全に白紙だがぜひ Week 16 あたりで戻ってきてほしい。

TE

Greg Olsen / グレッグ・オルセン

196cm/116kg
14 年目(2007 年 1 巡 で CHI → CAR → FA 加入)
Rec 597 yard (AVG 11.5)
2TD

ズッ友ライバリーの CAR から電撃加入。キャム・ニュートンに「hey ラス、オルセンはまだやれるよ(ギャル文字)」と耳元で囁かれた優等生のウィルソンはちょっと何言ってるかわからなかったらしい。

オール・オア・ナッシングでは満身創痍でもう限界な感じが全面に出ていたが、今季開幕してみればゾーンカバー時のシーム狙いから競り合いのぶん捕りまでベテランらしい勝負強さを見せている。

かつてのエース(?)ジミー・グラハムとかおっしゃる 10M のレッドゾーン専用機に比べると使い勝手が良すぎて感涙する SEA ファンが多いとか。なおぺイツ戦序盤で見せたポロリでグラハムの悪夢を思い出した SEA ファンもきっと多い。

Will Dissly / ウィル・ディスリー

193cm/120kg
3 年目(2018 年 4 巡)
Rec 262 yard (AVG 11.4)

カレッジ時代はレシーブでは目立っていなかったがブロッキング TE としてトップ評価を受けていた男。

「意外とレシーブもイケるやん!これは SEA 伝統の下位指名からのブレイクや!ええの獲ったわ!」と希望を抱かせつつ 1 年目は膝靭帯、2 年目はアキレス腱をブレイクして光の速さでシーズンエンドしていく小悪魔。

3 年目はアキレス腱の様子を見ながら大ベテラン・オルセン先輩の補佐を粛々とこなしている。調子が上がっていないのかパスプロの強度は落ちた気がする。

Jacob Hollister / ジェイコブ・ホリスター

193cm/111kg
4 年目(2017 年ドラ外で NE → 今季トレード加入)
Rec 349 yard (AVG 8.5)
3TD

王者ペイトリオッツが 7 巡で売ってくれたレシービング TE。40 ヤード 4.64 秒、3 コーン 7.12 秒となかなかの機動力。

ディスリーとエド・ディクソンのシーズンエンドで消去法的にスタメンに昇格し、ワンハンドキャッチの TD レシーブまで決めたことで NFL 倶楽部「若林の熱視線スーパーブッシュゥゥゥゥ」にも取り上げられる。グロンコ引退で TE が空洞化したペイツが二束三文で売っただけあってブロックは期待できないが、ピーキーな選手が大好きな SEA には合っているのかも。

今季はオルセンの加入とディスリーの復帰で 3 番手に戻り、キャップ 3M と微妙にもったいないのでよくカット候補に挙げられる。そんなこと言ってカットしたらオルセンもディスリーも離脱する未来が容易に見えるのでダメです。

Colby Parkinson / コルビー・パーキンソン

201cm/114kg
新人(2020 年 4 巡)

高校時代はバスケとフットボールの二刀流だった長身レシービング TE。1 試合 4 TD(スタンフォード大の TE 記録)を記録したこともあるレッドゾーンの戦術兵器。

ここまで聞いたら誰でも分かるでしょう、かつて 1 巡指名権を出してまで獲得した 10M のドロップマシーンをカムバックさせようとしていることを。あの男の働きをお安くやってくれるピーキーな選手がいたらそれはそれで便利なので納得の指名ではある。

OL

Duane Brown / デュアン・ブラウン (LT)

14 年目(2008 年 1 巡で HOU → トレード加入)

ヒューストンから来た救世主。SEA ファンはヒューストン方向に足を向けて寝られない。全盛期ほど圧倒的ではないが相手エッジを危なげなくマンツーで抑えてくれる。ちょいちょい練習を制限してるので故障だけが心配。

今季序盤は ATL のマッキンリーや DAL のアルドン・スミスの鮮烈カムバックをお膳立てするワンパン KO をくらってしまうが、試合を通してみれば結局そのワンパンだけ…みたいに無難にまとめてくる。要はプレシーズンの撒き餌。

Mike Iupati / マイク・アイウパティ (LG)

11 年目(2010 年 1 巡で SF → FA 加入)

ドライチ再生工場になりたい首脳陣が連れてきたことに納得のベテラン。ランブロックの鬼。

パスプロでは常にアーロン・ドナルドとかおっしゃるお羊様にフルボッコにされてしまうが、並のブルラッシュにだけは強い。

Ethan Pocic / イーサン・ポーシック (C)

4 年目(2017 年 2 巡)

Ethan Pocic という男

  • SEA-OL で唯一まともと言われていた C で 2 巡指名されたので「なんで?」の嵐
  • パスラッシャー地獄の N 西で本職じゃない G をやらされ、案の定フルボッコにされて叩かれる
  • 本職の G とのレギュラー争いにさらされ、案の定負ける
  • 正 C が故障離脱したが、不調に陥ったせいで控え C との争いにも負けてベンチを温める
  • ルーキー契約最終年にようやく C で勝負させてもらえると思ったらそれなりの金額でスタメン C を補強される
  • そいつとの争いに勝ってようやく C の座を掴み、パスプロを改善させて 5 秒くらい時間を稼ぐがカバレッジサックされ、ウィルソンしか見てないライトなファンたちに「ウィルソンにもっと時間を与えてほしい」と叩かれる
  • ググると Google の自動翻訳によって「ポーチッチ」という間抜けな名前にされてしまう

真面目に書くとフットボール IQ、Awareness とパスプロ技術、G も兼任してきた器用さが売りのテクニシャン。ドラフト時点で「NFL の G やれるパワーはない」「重量級 NT に苦労しそう」「ランブロックはうまく使えればって感じ」という評価だったが特に変わってない気がする。ちなみにルイスの先輩だが当時の LSU はそこまでの成績ではない。

Damien Lewis / ダミエン・ルイス (RG)

新人(2020 年 3 巡)

バーローを守っていた黄金時代 LSU 出身の RG。名門の OL らしくカレッジではサックを許さない鉄壁のパスプロを誇ったという SEA らしからぬ逸話を持っていたが、開幕してみれば安心と信頼の SEA-OL でした。

ただパスプロではチンチンにされペナルティで自爆しまくりとはいえランブロックのグレードはリーグ屈指らしく、前任者の名門出身 D. J. フルーカーを重ねるファンも多いとか。

Brandon Shell / ブランドン・シェル (RT)

5 年目(2016 年 5 巡)

「クアンドレ・ディグスは PFF グレード 59 なので FS としてはレベルが低い」
「前任者のテドリック・トンプソンは 39 でした」

というノリで

「ブランドン・シェルは PFF グレード 63 なので RT スタメンとしては不安が残る」
「前任者のジャーメイン・イフェディは 56 でした」

と言いたいのですが同じネタ枠としても Tedric さんが強すぎる。要は地味。パフォーマンスは特別良くもないけど全然悪くはない(当社比)。

Jamarco Jones / ジャマルコ・ジョーンズ (T・G 控え)

4 年目(2017 年 6 巡)

「とりあえずフィジカルエリート集めて技術は徐々に鍛えていこうぜ」という路線で荒削りな選手を集めていたがブリット以外は誰一人としてものにならず、生まれたのは回転ドアと名高い OL でした。そんな悪しき伝統を断ち切るべく歴史に残るピックで獲得。コンバインでは地獄のような成績が残ったがテクニックに優れるためひそかにプロスペクトと称されていた。

一度はアーロン・ドナルドと互角にやりあったのがキャリアハイライト。BAL の凶悪 DL にサンドバッグにされたり ARI のチャンドラー・ジョーンズに公開処刑されるなど、やはり NFL レベルでは厳しいのではないかという場面も目立つ。

Jordan Simmons / ジョーダン・シモンズ (G 控え)

3 年目(2016 年ドラ外で OAK → SEA)

実は高校時代は 5 つ星評価のエリート。しかしカレッジ時代から一貫して「ポテンシャルは高いけどすぐ怪我していなくなる人」という扱いで今に至る。

LG スタメンのイウパティが高齢かつ故障持ちなのでローテでちょいちょい使われているが、スナップ参加率 15% でも怪我しそうな不安がある。

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守備陣のレギュラー選手一覧

DT

Jarran Reed / ジャラン・リード

5 年目(2016 年 2 巡)

安心と信頼のアラバマ産 NT。ダブルチームも受け持てるランストップには定評があったが、NFL では貴重なインサイドラッシャーになれるポテンシャルがあると見込まれて近年はむしろ 1on1 でラッシュ勝負させたい方針。現状は他に注意すべきラッシャーもいないので、RG をスピンでかわしたところで C とハグするなど DL の中で一番モテている。

2018-19 シーズンでは突如サックを量産したが、弱い OL 相手に荒稼ぎしている面はあったので昨季は低調。お試し 2 年契約で残留したので、大型契約できるかどうかの "Prove it" Year となる。

Poona Ford / プーナ・フォード

3 年目(2018 年ドラ外)

180cm と小柄で鈍足だが意外と腕が長い、ランストップ専門の豆タンク。カレッジに自信ニキたちいわくドラ外で獲得できたのはスティールらしい。PFF では安定して高く評価されている。

1on1 ならするっと抜けてロスタックルを決める場面も目立つが、フィジカルの限界もあってダブルチームやモンスター級の OL 相手だと普通に押し込まれてたりする印象。リードの負担を軽減するためにも 1T で起用されているが、どちらかといえば勝負所を見極めて 1on1 で勝負させたいスナイプタイプなのが悩ましい。実に SEA らしいピーキーな選手。

Damon "snacks" Harrison / デイモン・ハリソン

9 年目(2012 年ドラ外で NYJ → NYG → DET → FA 加入)

安心と信頼の DET ルートから獲得した…と言いたいが元はニューヨーカー。

一昨季までは屈指のランストッパーだったが昨季は不調でグレードを落とし、実績あるベテランを "Prove it" 契約でお安く引っ張ってくる SEA 軍の伝統芸能によって加入。なおあまり成功事例はない。

パスラッシュには期待できないもののラン守備でダブルチームを引き受けられる選手で、リードとプーナが前述の通りなので意外と補強ポイントではあった。なお SEA のパス守備はリーグ最下位を争っています。

Bryan Mone / ブライアン・モーン

2 年目(2019 年 ドラ外)

ドラフト中位~下位で新人を大量に獲得した 2019 年シーズン、蓋を開けてみれば 53 人ロスターに残ったのは彼等ではなくドラ外の Mone ちゃんでした、という逸話がシアトルでは有名。実際はリードの 6 試合サスペンデッドによる繰り上げ当選。

166kg の重量を生かしたランストップ専門の漬物石 NT。支配的なわけではないが DT 3 枚並べてラン絶対止めるフォーメーションにしたときは機能してたので及第点の働きはしていると思う。

Anthony Rush / アンソニー・ラッシュ

2 年目(2019 年 ドラ外で PHI → OAK → SEA)

ファンでもよくわからんうちに試合で使われるようになったけど、159kg あるから普通に漬物石やってるんだと思う。そういえばアイシールド 21 に重佐武太っていうブタゴリラみたいな名前のキャラいたね。

DE

Benson Mayowa / ベンソン・メヨワ

8 年目(2013 年 ドラ外で SEA → 各地を旅して出戻り)

昨季は「スナップの 29% にしか出ない控えとして 7 サック」というロマンあふれる伝説を打ち立てて加入した大物…というほどではない。なにせ 2 年前くらいの NFL 選手名鑑では「パスラッシャーではない」と明記されていた。

そんなわけでもちろんサックを量産しているわけではないが、スピードラッシャーとして及第点の仕事はできているしランストップでも目立っているので、SEA 軍名物の「主力ってほどじゃないけど 2 番手で使えたら最高」枠に入りつつある。この枠の代表例はビルズに移籍した DT・ジェファーソン。

Alton Robinson / オルトン・ロビンソン

新人(2020 年 6 巡)

ドラフトでは 2 巡でトレードアップしてまでダレル・テイラーを獲得したが、実は「スリーパー」候補としてよく名前を挙げられていたのがこのロビンソン。1 年だけ 2 桁サックを記録したというリード先輩のような曲線。

クラークやマーティンの系譜のスピードラッシャーとして入団したが、NFL で戦う上でひっそり増量したらしい。キャンプでは抜群の仕上がりを見せてチーム内で絶賛されると、Week 3 の DAL 戦で試合を決定づけるサックを決める。うちの首脳陣のことを考えるとコリア様とテイラーはバストでもロビンソンが当たりという可能性は十分ある、とポジるファンが多数いるとかいないとか。

L.J. Collier / コリア様

2 年目(2019 年 1 巡)

シーホークスが上位で指名したとき特有の「Who?」感を味あわせてくれた趣味ピック。全体 40 位くらいでも獲れたんじゃね感はあるが、(DB 売れずに)DE が売れまくってたのでやむなしというところか。サックよりも QB プレッシャー率が光るタイプだったらしい。

ルーキーイヤーは故障でキャンプに不参加だったため、いざプロで試合に出ればスタッツなしというインパクトあふれる成績に終わる試合がほとんどだった。各球団に一人はいる愛すべきネタ枠としてコリア様と呼ばれてもおかしくないが、さすがに一巡指名なので仕事してほしい。

なお 2 年目の今季は減量して動きのキレを重視したらしいが、パスラッシュでは空気でランストップで目立つなど一体何を目指してるのかわからなくなりつつある。頼むよコリア様。

Rasheem Green / ラシーム・グリーン

3 年目(2018 年 3 巡)

PHI に移籍したベネットの後継者として期待された 3 巡指名。今のところキャリアハイライトは PHI 戦でなぜか RT で起用された(パスプロ専門家のはずの)ディラードをフルボッコにしたことくらいか。

今季は重要な 5 テクをコリア様と一騎打ちで争うという頭二つぶんめり込んだ最底辺レベルのレギュラー争いに敗れ、一気にファンの期待を失った感がある。コリア様が 1 巡指名のランストップ DE と化してる間にチャンスを掴むどころか故障離脱したのもひどい。

Shaquem Griffin / シャキーム・グリフィン

3 年目(2018 年 5 巡)

パスシチュエーション限定で起用される程度だが、パワプロでいうと「人気者」がついている選手。全盛期はコンバインとドラフト指名後の各種報道…という感じだったが昨季プレーオフの GB 戦終盤で「グリフィン兄弟のブリッツが悪の親玉・ヒゲを仕留める」という劇的なシーンを演出。なお試合は GB が 33-4(内容的な印象)で勝ちました。

なぜもっと使わないのかといえばひとえに使いどころがなさすぎる。ラン守備とパスカバーに期待できずほぼ 9 テクでしかラッシュできないし、そのスピードラッシュも HOU に放出された J・マーティンの劣化版レベルだった。この使いづらさだと経営者からは晩年のサッグスとかフリーニーレベルで結果(=サック)が求められる。

一応明るい兆しといえるのがパスカバーで 1 回いい仕事をしたこと。アービンみたいにバランスが取れてくると使いやすくなる。

LB

Bobby Wagner / ボビー・ワグナー

183cm/110kg
9 年目(2012 年 2 巡)

説明無用、NFL ナンバーワン MLB。速い・上手い・強い。「背が低いせいでスリップしたが実際は大当たりだった」という成功事例を 2 つ(もう一つは逸話が有名なウィルソン)打ち立てた伝説の 2012 年ドラフト組。

昨季は NFL レベルじゃない置物をシングルハイで使うという常人には理解できないキャロル采配によって SS・マクドゥーガルドとともにグレードが急降下。トレード獲得した Q・ディグスがスタメンに定着するとマクドゥーガルドが思わず「ディグスが後ろにいると何も心配せずに自分の仕事ができる」と 本当のこと を口走ってしまったので物言わぬキャプテンの心労をお察しした。

ということで今季はランストップもパスカバーも獅子奮迅の働きを見せており DPOY も狙えるレベル。なお SEA のパス守備はリーグ最下位を争っています。

K.J. Wright / マコトニ・アイ・スミマセンデシタ

193cm/112kg
10 年目(2011 年 4 巡)

ワグナーの相方として地味ながら一流~準一流として頑張ってきたものの近年は故障に苦しんでいた。それもあってオフにはトレードルーモアやキャップ捻出のためのカット候補として常にメディアを賑わせていた。

しかし今季開幕してみるとワグナーとの黄金コンビで黄金時代を思い出したかのような獅子奮迅の大活躍を見せており、さまざまな SEA ファンがジャパニーズドゲーザやハラキリを強いられている。なお SEA のパス守備はリーグ最下位を争っています。

Cody Barton / コーディ・バートン

189cm/108kg
2 年目(2019 年 3 巡)

5 巡のカーヴェンと並んでドラフト候補 LB アジリティランキング・トップ 3 の一角。ほんまこのチーム素行の良いフィジカルエリート大好きやな。

カレッジではスタメン経験が 1 年だけだったが、ミスタックルが極端に少なく、判断力とサイズ、アジリティがあるのでラン守備も TE カバーもいける、両サイド守れるオールダウンバックという評価を受けていた。お得意のリーチ指名ではあるが、K.J. ライトの後継者を育てたい SEA としては順当かもしれない(バートンは全体 88 位、KJ は 99 位)。

なおプレー強度や経験の不足が大きいのか、ビースト揃いの NFL ではまだまだ順応できていない。チームもあの人の復帰を模索したなど信頼を勝ち取れていない。

Mychal Kendricks / マイカル・ケンドリックス

181cm/108kg
9 年目(2012 年 2 巡で PHI → CLE → 何かあったんですか? → 加入)

お久しぶりです ILB です。2018 年にワグナーとライト以外全員控えレベルだった LB 陣に加入し、貴重な戦力として活躍して株価はストップ高となった。きっとこの値上がりも最初から知っていて SEA からのオファーを受けたのだと思う。

今季は延期に次ぐ延期を重ねている裁判が年明けにずれこんだことで RS には出場できることになり、キャロルおじいちゃんが畜生と呼ばれようが勝てばええんや的なノリで再契約。

直線スピードとアジリティを兼ね備えており、ブリッツしたり相手 RB・WR が加速する前に素早く捕まえたりするのが得意なタイプ。しかし小柄な上に勢いが良すぎるためミスタックル率が 20% を超えており、故障でフィジカルも落ちていると思うので、昨季のようにオールダウンで出るのではなく限られた役割になりそうな気はする。マレー絶対〇すマンとしては期待したい。

Jordyn Brooks / ジョーディエン・ブルックス

183cm/109kg
新人(2020 年 1 巡)

フォーティ 4.5 秒台のスピードとミスのないタックル技術によりラン守備では 2020 年ドラフティの中で最高評価を受けていた。なおだいたいどのサイトでも 3 巡指名予想。パスハッピーの NFL でパス守備未知数の古き良きタックルマシーンを 1 巡で指名するのは JS&PC 政権くらいでは。

カレッジでは「ボビー・ワグナー二世」と称されていたのでワグナー先輩とプレーできることを喜んでいたが、デビュー戦でパシュート中に派手にずっこけるわ故障しまくって一緒にプレーするどころじゃないわで今のところネタ枠っぽさがある。ILB にしては身長が低いところはワグナー似。

Ben Burr-Kirven / ベン・バー・カーヴェン

183cm/104kg
2 年目(2019 年 5 巡)

Pac-12 の DPOY を受賞し、ショートシャトル 4.09 秒・スリーコーン 6.85 秒のアジリティを見せて SEA の首脳陣が飛びついた小型 LB。ちなみにこれでもインサイダーの人よりは遅い。

フットボール IQ とファンブルフォース、パスカバーなどには期待されていたが、サイズ・パワー・腕の長さが足りていないこともあって NFL では通用していない。チーム内での序列争いにも敗れて ST 専門になってしまった。とはいえ人格面も問題なく、速さは健在なので現地記者は将来の ST キャプテンになるのではと評している。

B バートンより
B ブレイクしそうって言う人もいたけど
K この程度でした
B・B・K! ヒーーーーーウィァッ!!

CB

Shaquill Griffin / シャキール・グリフィン

183cm/90kg
4 年目(2017 年 3 巡)

40 yard 4.38 秒で俊敏性もなかなかの SEA っぽいアスリート。SEA 基準では身長は小さいほうだが一般的には悪くはない。

昨季は完全に復活し、ほとんどパスが飛んでこない上に飛んできてもきっちりとブレイクしておりオールプロも狙える活躍。繰り上げでプロボウルにも選出された。

フラワーズとは対照的にゾーンカバーがたいしたことなくてマンカバーが堅実なタイプ。ボールスキルもイマイチっぽいので INT も少なく、絶対的エースというよりは「グリフィンが二番手で使えたら最強のセカンダリーになるのになぁ」と思わされるタイプ。E・トーマスを支えるマクドゥーガルド、シャーマンを支えるグリフィンみたいな。

Tre Flowers / トレ・フラワーズ

191cm/92kg
3 年目(2018 年 5 巡)

身長 191cm と長い腕、フォーティ 4.4 秒台の直線スピードを持つ The・シーホークス DB。こういうタイプを下位~UDFA で拾いまくって誰かモノになれば儲けもの、というのがシュナイダー&キャロル政権の特徴。

元 S なのでゾーンカバーとタックルに定評があるはずだったが昨季はタックルミスを連発。さらにマンカバーが苦手なのに NO のトーマスや GB のアダムス、TB のエバンスと 1on1 やらせるスパルタ実践教育をした結果見事にフルボッコにされ、SEA ファンのヘイトを爆買い。Tedric "Garbage" Thompson なき今、試合中の球団 Twitter へのリプ欄は「Get rid of T2」ではなく「Cut Flowers」になっている。

とはいえ昨季はなんやかんやで INT を 3 つ拾った(ほぼ DPI みたいなやつも含む)のでグリフィンよりそっち方面のロマンはある。

Quinton Dunbar / クイントン・ダンバー

188cm/91kg
5 年目(2015 年 UDFA で WAS → FA 移籍)

なんかやらかしたので今季無理だと思ってたらナルホドくんか古美門弁護士かの逆転裁判によって救われた人。185~188cm あってフォーティ 4.4 秒台ならうちの首脳陣が飛びつかないはずがない。マクドゥーガルドが放出されたので新たに補充した「元 WR で UDFA 入団の DB」。

昨季は低迷するフットボールチーム(当時はレッドなんとかズ)で神懸かった成績を残していたので期待されていたが、今のところはまぁそこそこという感じ。膝をやってるのでシーズンアウトせずに誤魔化しながらやっていくことになりそう。

Ugo Amadi / ウーゴ・アマディ

175cm/91kg
2 年目(2019 年 4 巡)

ニッケルと一応(最悪の場合の)FS の控えというポジションで昨季キャンプからアキーム・キングとの頭みっつ分めりこんだ最底辺レベルのレギュラー争いとなったが、結果は両方不合格で ILB のケンドリックスそのままという方針になった。まさにナイトメア。

プレーオフ GB 戦でアダムスにマンツーでつけられるという公開処刑的なプレーコールによりビッグプレーを献上した悔しさを糧にしたのか、今季は SF のキトルとトレーニングしたとかで抜群の働きを見せている。小柄だが大型レシーバーとの競り合い(ミスマッチ)になってもボールを掻き出すなどガッツあるプレーを見せており、いかにもキャロルおじいちゃんが好きそうなタイプ。

ジェレミー・レーンやジャスティン・コールマンなど、それなりのニッケルをお安く(下位指名で)育ててきた SEA の伝統を受け継げるか注目を集めている。

S

Quandre Diggs / クアンドレ・ディグス

175cm/90kg
6 年目(2015 年 6 巡で DET→トレードで加入)

DET から来た救世主。SEA ファンはデトロイトにも足を向けて寝られないので睡眠にかなり気を遣っている。紹介する上でもアダムスより 3 段階くらい優先度が高い。

ニッケル→SS→FS とポジションを転々としてきたが SEA には NFL レベルのワンハイ FS がいないことから役割が消去法で決定。ちょっと無難にプレーしただけで SS のマクドゥーガルドに「(前任者と違って)後ろの心配をしなくていいから助かる」と言わしめ、一瞬でチーム内の信頼を勝ち取る。まさに約 23 分間の奇跡。

WR のタイラー・ロケットとは親戚の繋がりによって昔からのズッ友だったようで、トレード決定直後からロケットや何故か後輩のプーナ・フォードまでもが大喜び。もし本職の FS を補強したとしてもポジションはいくらでもあると思うのでこのまま末永くシアトルで暮らしてほしい。今季は目立ってないけど。

Jamal Adams / ジャマール・アダムス

185cm/97kg
3 年目(2018 年 1 巡で NYJ → トレード加入)

戦力均衡を掲げる NFL では完全ウェーバー制を採用しており、弱いチームから順番に大物選手を指名することができる。さらに 4 年契約を結ぶことで 3~4 年計画でチームの再建をすることができるため、低迷していたチームが一気に強くなることも珍しくない。
参考:https://note.com/51_araya/n/n97ab99a04bbf

とはなんだったのか。

ゴネ続けて NYJ が折れる形でようやく SEA にトレード移籍を果たしたと思ったら開幕戦の勝利後に「O# が 38 点取るなんて慣れてないよ hahaha」とはしゃぎまくるなど、「僕自身ニューヨークを出る喜びはあった」とでも言いたげな雰囲気。NYJ から誰か新しくトレード獲得したら「SEA 生え抜きの俺様がいろいろ教えてやるぜ hahaha」とか言いそう。

NYJ の名 DC グレッグ・ウィリアムスには「誰でもシームが読めて攻略されまくってるカバー 3 をやり続ける頑固親父のとこでプレーしてもすぐ飽きるんじゃねぇの?(意訳)」と心配されていたが、SS/FS の両方ができるディグス、ヒル、ブレアなどのサポートキャストが揃っているのでパスカバーからブリッツまで幅広く使われ、ハイライトプレーを量産している。なお SEA のパス守備はリーグ最下位を争っています。

Lano Hill / ラノ・ヒル

185cm/98kg
4 年目(2017 年 3 巡)

185cm ある上にフォーティ 4.4 秒台とスピードもある量産型シアトル DB だったが、年中どっか怪我してるのでそのスピードが発揮される場面は少ない。そもそも 3 巡で獲る必要があったのかというのは SEA あるある。

元はチャンセラーの後継者と目されていたがカレッジから FS 経験もコンスタントに積んでおり、意外となんでもそこそこ(中の下レベルで)やれるという一家に一台おいときたいタイプになった。なんと ST でもいいタックルしてくれます。

しかしアダムスが故障離脱したときに一緒に故障するなど肝心なところで役に立たず、C.J.プロニートとかいうレジェンドがいたおかげでサボり魔には慣れている近年の SEA ファンもさすがにそろそろ我慢の限界がきそう。

Ryan Neal / ライアン・ニール

190cm弱?/91kg
2 年目(2018 年ドラ外で PHI →ATL を経て 2019 年 SEA の PS)

ラッキーボーイ。誕生日はクリスマスイブ。

鳴り物入りで入団したジャマール・アダムスに加えてプロニート二世ことラノ・ヒルまで故障したおかげで SS がいない状態になり、急きょ PS から引きあげられてスタメン起用…と思ったらいきなり 2INT をキメて注目を集める。

長身な上にプロデイではフォーティ 4.4 秒台だったらしい量産型 SEA-DB。そのスペックだけでいろんなチームに呼ばれるものの芽が出ず、「自分は NFL では通用しないのかも」と心折れそうなどん底にいたらしい。そこからの一発逆転ストーリーということでおそらくは引退してもビジネスチャンスがある。

Damarious Randall / ダマリアス・ランドール

180cm/89kg
6 年目(2015 年 1 巡で GB → CLE, LV を経て SEA)

ドライチ再生工場になりたい首脳陣が新しく連れてきた人。GB で 3 年間 CB を、CLE では 2 年間 FS をやっていた。

身体能力に優れ、毎年 3~4 INT を記録してきたボールホーカーだが、昨季は不調に陥りキャリア初の 0 INT に終わる。今季も LV でのポジション争いに敗れるなど、今後のキャリアがかかっている局面。

キャロルおじいちゃんはかつて背信の 1 巡 FS に中指を突きたてられたわけだが、ランドールも割とそういうことしそうなタイプなので心配している家族(ファン)も多いとか。

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コーディネーター&プレーコーラー

OC

Mr. 過大評価。前任者のようにワーストクラスとまではいかないし、同地区のシャナハン&マクベイと比較されるので不運ではあるが、O# の成績に反して解説者などからの評価は低い。

2018 年の就任時はしつこくランを出して相手が前がかりになったところでロングボムを狙うイノベーティブな西海岸スタイルで一世を風靡する予定だったが、カバー 2 で奥を死守してフロント厚めにランを止めれば手詰まりになる、ウィルソンが持ちすぎる癖をついてスパイ or ディレイドブリッツの 1 枚を残しておくと有効など(駒が揃っているチームなら突ける)弱点が露呈する。また獲得ヤードこそ多かったラン攻撃も ARI の NT・ピータースに「スキームはごく平凡なのでカーソンが頑張って稼いでいる」と評される。

有能な OC ならそれを乗り越えていくものだが、大先生はとにかく「自分たちのフットボール」を貫くカミカゼ突撃を繰り返し、G+ 解説の村田氏に「前の対戦と同じ止められ方をするのは OC としていかがなものか」、有馬氏に「ウィルソンじゃなかったら最下位のチーム」と酷評される。

2020 年はパスゲームのデザインを手伝うスタッフを雇用し、ランヘビーから流行のパスハッピーにシフトして村田解説員にも一定の評価は受けるものの、すぐにテンパってしまう状況判断の悪さや試合展開をふまえたアジャストのできなさといった弱点は変わらず。

とにかく重要な 3rd down ではテンパってプレーが決まらず、ディレイになる寸前で早々にタイムアウトを消費してしまう展開が多い。相手の主力選手が痛んで外に出ているときもその隙をつけず、結局その選手を戻して真っ向勝負になってしまうという武士道精神あふれる行為におよぶことも。

さらに各所で指摘されているが、成功したプレーを布石にしたり、相手の守備傾向を察知してスクリプトを組んで相手 D# を攻略していくという発想ができない(テンパるのでそれどころじゃない)。相手の対策が上回ればハーフタイムを迎えるまで前半はずっと同じ形で止められ続けるし、開幕ドライブで綺麗に TD を取ろうがその後はウィルソンとカーソンとレシーバー陣の個人技頼みのドライブになりがち。特にリードしている 4Q が大の苦手で、時間ギリギリまで考えた末に突拍子もないコールを連発して綺麗に止められ続ける。魔術師アンディ・リードもそのへんは弱いとはいえ、4Q に O# が 1~2 分しか消費できずにあっさり相手にボールを渡してしまうのは明確にチームの弱点。

数少ない長所としてはロングボムの成功率(狙うタイミング)があるが、よく見ると相手のカバーミスだったり、ガチガチにカバーされてるけどウィルソンがここしかないというところに投げてロケットや DK、ムーアの個人技でスーパーキャッチしてるだけといった場面も多い。一回普通の戦力のチームで OC やってみてほしい。

DC

合言葉は "Fire Ken and Hire Dan."。ダン・クインでどうにかできるかどうかは置いといて。

流行についていかずに自分のスタイルを通すことがかっこいいと思っている、日本にもよくいるダサめのおじさん。そのスタイルが秀逸だったり結果出したりしてればカリスマになれるのですが残念ながら結果はリーグ最下位のパス守備。

2019 年は DL の弱体化を受け、ブリッツありきのパスラッシュで鈍足怪我持ち SS のマクドゥーガルドまでも動員するカミカゼ作戦を立案。その裏をあっさり通されると今度は 4 メンのラッシュをそれぞれ正面から突っ込ませて完璧に弾かれるなど、Madden の難易度 Rookie みたいな守備を披露した。

2020 年は O# が爆発して大量リードを守り切る展開が多くなるも、スナップ前から実況・解説の両者に「どう見てもカバー 4 ですよね」と指摘されるような布陣を見せ、一切のディスガイズもなくそのままカバーさせて余裕で FD/TD を取られるなど Madden の難易度 "Settai" をつくろうとしている。ギリギリで逃げ切ってもワグナーやグリフィンが死んだような顔をしてロッカールームに引き上げたと報じられるなど、ファンのみならず選手たちのメンタルをもえぐってくる畜生。

一説にはこのおじさんはいかなる権限も持たず、このダーティーワーク軍団の頭領である白髪鬼の言いなりになれるからこのポジションを与えられているだけとも言われている。